「イラクの子どもたちは今」そして日本の私たちは…
発売中の「歴史地理教育8月号」の特集「子ども・暴力・平和の問題を考える」で、拙稿「イラクの子どもたちは今」が掲載されていますのでお知らせします。
治安悪化により深刻な状況にさらされ続けているイラクの学校など教育現場の様子を中心に、子どもたち、教育関係者、そして現地スタッフの声など、ブログではとても書ききれない細部も出来るだけ紹介しました。ちなみに表紙と口絵の写真も以前私が撮影したものや現地スタッフ撮影のものが使われています。
国際社会の一員であるわたしたちが、これからイラクとどのように関わっていくのか問われている今、イラクの子どもたちに何ができるか、考える一助になれば幸いです。
ところで先達ての参院選では、久しぶりに自分の一票も生かされ、さらには与野党大逆転と、予想以上に痛快な結果ではあった。しかしこれは主に年金問題やどうしようもない閣僚連中に対する怒りの批判票が多く、前回の小泉劇場に酩酊した移り気な世論の反作用でもあるだろう。本来争点になるべきであった憲法問題はすっかり置き去りにされて、イラク戦争の総括や、これからのイラクとの関わりをどうするかなど、ほとんど聞かれなかったのは残念だ。
世界各国のイラクへの人道支援は2003年と比べると激減している。しかし逆にイラクでは現在全人口のおよそ3分の1もの人々が緊急援助を必要としているという危機的な状況なのだ。(BBCの参考記事)
年金や閣僚不祥事など国内問題も大事だが、日本はこのイラクの惨状を生み出した戦争に深く加担して、政府はいまだに戦争は正しかったとのたまってはばからず、税金を使って空自による米兵の空のタクシーを続けている。この私たちの責任を忘れてしまっては、せっかくの参院与野党逆転劇も茶番に終わるだろう。やはりこれからが本番だ。
余談:参院選といえば、投票日サッカーアジアカップのイラク優勝もまた痛快だった。うちにはBSがないので深夜再放送での観戦だったけど、イラクチームの闘志にすっかり胸が熱くなって朝を迎えた。優勝となると祝砲の流れ弾がますます心配だが、今は心からみんなにおめでとうと言いたい。
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