December 23, 2007

イラク治安改善?

ここ最近イラク国内の治安が改善されてきたと、いくつかのメディアで報道されている。主に米国防総省の発表を基に、米軍の増派作戦が著しく効果を上げているというもので、例えば、首都バグダードでの米軍やイラク民間人に対する攻撃が今年6月から68%減り、イラク民間人の死者数は、今年1月の2500人から、11月は600人まで減少したという。(参考記事)イラク政策が国民に酷評され支持が落ちる一方だったブッシュ政権としては、数字を見る限り政策の成功を誇示できる嬉しい発表だろうが、これはあくまでも米政府機関の報告である。実際のところ現地ではどうなんだろうか。

イラク現地にいる友人たち数人から聞いたところ、治安が改善されてきているのは間違いなさそうだ。

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August 01, 2007

「イラクの子どもたちは今」そして日本の私たちは…

発売中の「歴史地理教育8月号」の特集「子ども・暴力・平和の問題を考える」で、拙稿「イラクの子どもたちは今」が掲載されていますのでお知らせします。
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治安悪化により深刻な状況にさらされ続けているイラクの学校など教育現場の様子を中心に、子どもたち、教育関係者、そして現地スタッフの声など、ブログではとても書ききれない細部も出来るだけ紹介しました。ちなみに表紙と口絵の写真も以前私が撮影したものや現地スタッフ撮影のものが使われています。

国際社会の一員であるわたしたちが、これからイラクとどのように関わっていくのか問われている今、イラクの子どもたちに何ができるか、考える一助になれば幸いです。

ところで先達ての参院選では、久しぶりに自分の一票も生かされ、さらには与野党大逆転と、予想以上に痛快な結果ではあった。しかしこれは主に年金問題やどうしようもない閣僚連中に対する怒りの批判票が多く、前回の小泉劇場に酩酊した移り気な世論の反作用でもあるだろう。本来争点になるべきであった憲法問題はすっかり置き去りにされて、イラク戦争の総括や、これからのイラクとの関わりをどうするかなど、ほとんど聞かれなかったのは残念だ。

世界各国のイラクへの人道支援は2003年と比べると激減している。しかし逆にイラクでは現在全人口のおよそ3分の1もの人々が緊急援助を必要としているという危機的な状況なのだ。(BBCの参考記事

年金や閣僚不祥事など国内問題も大事だが、日本はこのイラクの惨状を生み出した戦争に深く加担して、政府はいまだに戦争は正しかったとのたまってはばからず、税金を使って空自による米兵の空のタクシーを続けている。この私たちの責任を忘れてしまっては、せっかくの参院与野党逆転劇も茶番に終わるだろう。やはりこれからが本番だ。

余談:参院選といえば、投票日サッカーアジアカップのイラク優勝もまた痛快だった。うちにはBSがないので深夜再放送での観戦だったけど、イラクチームの闘志にすっかり胸が熱くなって朝を迎えた。優勝となると祝砲の流れ弾がますます心配だが、今は心からみんなにおめでとうと言いたい。

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July 13, 2007

「日本の、これから」9条アンケートにご協力ください

気がついたら2週間もブログを放置していました。すみません。

先日のイホネット主催「イラクに咲く花」イベントでは、Reikaさんによるアラブダンスレッスンに私もアラブコスプレで挑み舞いました。汗だくでしたが気分は最高。やはり理屈より身体で感じるアラブが一番ですね。詳しくは高遠さんと真紀さんのブログをご覧ください。

さて、先日、2003年2月はじめてイラクを訪れたときに一緒だった谷澤壮一郎くんから、久しぶりに電話があった。昨年の「イラクに咲く花」で会ったとき以来だから、およそ一年振りである。初めて会ったときは大学生だった彼は、その後も何度かイラクに通い、撮りためた映像に関西弁の字幕を入れて映画「イラク二接近ス」を作り、インドネシアに留学し、ムスリムになり、大津波直後のアチェを取材するなど、次は何を始めるのだろうといつもわくわくさせてくれる。

その谷澤君は今、NHKの契約ディレクターで修行しているそうだ。今度8月15日放映予定の憲法9条についての特番、「日本の、これから」に関わっているそうで、9条についてのアンケートに協力してほしいとお願いされた。

以下のHPからも簡単にアンケートに書き込めるようなので、関心のある方は私からもぜひご協力お願いします。
http://www.nhk.or.jp/korekara/

昨日から参院選が始まりました。あれだけ威勢よく改憲を唱えていたセンセイ方があまり憲法を口にしてないようですが、今は憲法を考えるとてもいい機会。黙ったままセンセイ方の好きなように変えられてはたまらないので、こちらからも大いに盛り上げていきましょう。

*以前私が書いた9条についての雑感はこちら


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June 27, 2007

久しぶりにバグダードの様子を

国外避難中のイラクの友人から再びメール。ようやくバグダードの家族と連絡がとれたそうで、何とか無事だったということで一安心。とはいってもひどい状況には変わりない。

家族の住むドーラ地区は激戦区の一つだが、ついに米軍はドーラにもアザミヤ地区同様に宗派間抗争を防ぐという名目で地域を分断する「壁」を拵え始めたらしい。

アザミヤ地区といえば、そこに住む友人のジャーナリストからは、従兄弟が遺体留置所で発見されたと目も当てられない写真が送られてきた。「スンナ派」という理由だけで民兵に殺されたのだという。

また、米軍は市内の武装勢力の掃討を名目にした大規模作戦の中で、大量のクラスター爆弾を使っているようだ。ドーラでは怖くて外出できないどころか、庭に不発弾と化した子爆弾が散らばっていることもあり、自分の家の庭にすら出られないという。

米軍による家宅捜索も増えている。米兵は、「通りに路上爆弾を仕掛けた奴は誰だ」とお父さんに問い詰める。お父さんは、「外出していないからわからん」と答えると、「では誰が働きに出て、家に食糧を運んでいるんだ?」と米兵。この家族の場合、現在皆仕事を失い、教員であるお母さんの収入のみに頼っている。米兵はお母さんを別室に閉じ込めて問い詰めるが、当然お母さんがそんなこと知るわけがない。苛立った米兵は「Fuck You!」と家族に罵声を浴びせ、「もし再び爆発があったらお前を逮捕する!」とお父さんに吐き棄てて出て行ったという。一時期は、いきなり殺されたりもする民兵や警察の家宅捜査に怯えていて、皮肉なことに米兵が来ると助かったとすら思っていたほどだったが、再び米軍の恐怖に覆われているようだ。お父さんは心配だからと娘を再び郊外の親戚の家に避難させた。

路上爆弾といえば、最近では大通りに米兵がうようよしているせいか、小さい路地や民家の前に仕掛けるケースが増えているようで、家主が武装組織から「爆弾を仕掛けたから家を出ろ」と警告されることがあるという。多くの家主は報復を恐れ通報もできず、恐怖から家を出てしまえばやがては爆破され、挙句の果てには米軍に、「なぜ知っていて通報しなかった」と拘束される始末。以前聞いた、「髭を剃れば背教者と呼ばれて反米武装勢力から命を狙われ、髭を伸ばせば今度はテロリスト容疑をかけられて米軍に拘束されるんだ」という板挟みを思い出す。

さらに驚いたことには、以前は住民から武器を取り上げていた米軍が、いまではアルカーイダと戦えと住民に武器を配っているというのだ。これはドーラに限らず、いまやイラク西部と北部全体でそうだというのだが、つまりはスンナ派住民に武器を配っているということであり、このままでは新たな民兵集団が現れ、宗派間暴力がさらにエスカレートすると多くの住民が怯えているそうだ。当然だがシーア派のマリキ政権もそんなことするなら南部住民にも配ると反対したが、結局アメリカの案を呑まざるを得なかったようだ。友人は、イラク政府はスンナ派が強力になるのを黙認するわけがない、水面下で南部やシーア派住民に武器を配るに違いないと見ている。

先日の高級ホテルでの爆破攻撃も、報道ではアルカーイダによる自爆と見られるとして片付けられているが、地元では、「50度もの猛暑のなか、爆弾ベルトなんか身体に巻いて、グリーンゾーン付近の米軍とイラク軍による厳重な警備をかいくぐれるわけがない。政府関係者以外には考えにくい」という見方が強いようだ。犠牲者の多くが、米軍から武器の支援などを受けていたイラク西部と北部のスンナ派宗教指導者など有力者であり、中には20万人も従える大部族長も含まれていたという。連中がこのまま黙っているとは考えにくく、これからさらに宗派間暴力が激しくなるのではないかと心配しているそうだ。

こうしてみると、米軍が辛うじて護っている治安もあるのだろうけれど、やはり米軍の存在と行動が宗派間の憎悪を煽り立てていて、結果的に治安が悪化していくという流れのほうが深刻ではないだろうか。「米軍という存在がこの混乱の元凶なのは間違いないが、だからといって今米軍に出て行かれたら宗派間暴力に歯止めがかからなくなるから困る」という類の葛藤に苦しむ人々が増えているように、確かにここまできてしまうと、もはや米軍が撤退すれば全てが良くなるというような単純な話ではないにせよ、私にはやはり米軍がイラクに存在し続ける限り宗派間暴力も拡大する一方のように思える。

以上、友人から久しぶりにバグダードの家族周辺の様子を詳しく書いたメールが来たので取り急ぎここで紹介してみた。もはや日本の報道では犠牲者数と概要位しか出てこないから、少しでも現地の様子を伝えられたらと思う。

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June 23, 2007

はじめての防衛省

Imgp7463_120日(水)、友人のジャーナリスト志葉玲の音頭で、増山麗奈画伯、参議院議員候補の川田龍平さん、写真家の森住卓さんと一緒に、防衛省へ申し入れ書を渡しに行く。例の自衛隊情報保全隊による監視対象にされたことへの抗議のためだ。

担当者は、防衛大臣の答弁をなぞる通り一遍の説明のあと、「自衛隊員の安全を脅かしたり、隊員を不安にさせたりするような外部からの働きかけから隊員を守るために情報を集めていた」と話すので、「もし私がサマーワの宿営地前で抗議活動等をしていたというならまだしも、イラクで画家と出会って交流したことや、子ども達への支援活動のために医薬品関連の情報交換の電話をしたことまでこと細かく記録されるのはなぜか?こうした活動すら隊員の安全を脅かす活動にあたると解釈されるのか?だとすればその基準をもう少しはっきりと教えてほしい」と質問すると、「一般論で考えれば、画家との交流が対象になることはないでしょう」と前置きした上で、「イラクに関することであれば対象になることはありえるかもしれませんが、その基準をお伝えすることはできません」と言う。なるほど監視対象の基準などは情報保全隊内部で恣意的に決められる仕組みになっているというわけだ。

私の場合、イラクでの画家との交流や支援活動という理由などではなく、「人間の盾」経験者ということで監視対象にされていたのだろう。前にも書いたとおり、自分自身はこの程度のことは覚悟していたので、別に今回のことがあったから発言や活動を控えようとかは全く考えていない。心配なのは、これから何か発言なり行動なりしようとしている人々が、「こんな風に調べられるくらいなら黙っておこう。政治的な色がつくのも嫌だし・・・」などと、自分も調査対象になるのでないかと不安に駆られて萎縮してしまうのではないかということだ。

今回のことを、「一般に公開されている資料等の情報を集めただけだし、別に問題ないんじゃないの?」と感じる人も多いと思う。確かに、盗聴や直接的弾圧などがあったわけでないだろうから、私も今回のことに限定すればそれほど大きい問題だとは思っていない。しかし問題はその集めた情報の評価の仕方と、あいまいな対象基準がこれから際限なしに拡大していく可能性である。ぜひ公表された資料に全て目を通してみて、その分類の評価の仕方の「気持ち悪さ」を味わってみてほしい。そしてそこに自分の名前が入っていたらと想像してみてほしい。それでも問題ない、気落ち悪くないと言い切れる人がいるとすれば、その人はすでにその「気持ち悪さ」を作り出している人間のひとりなのかもしれない。

結局担当者からは、我々の申し入れに対する返答はもらえなかった。はっきりしたことは、今後もこうした監視・調査活動を続けていくということだ。最後に「何のために?」と質問すると、「わが国と国民の安全のために・・・」とはじめるので、「ではたとえ国民がその調査によって不安に駆られるという本末転倒な結果になっても続けるのですね?」と付け加えると、時間切れもあって答えてくれなかった。

少しでも気持ち悪さを取り除けたらとも思ったが、ますます気持ち悪くなってしまった。やはり20分やそこらでは短すぎるというのもある。もっと話し合う場が必要だとも感じた。

もちろん私も、今回のことは別にたいした問題ではなかったで終わることを望んでいる。結果的に、「ほら杞憂でしょ。なに騒いでんの?」と、変わり者扱いされて終わりなら、それはそれで素晴らしいことだ。しかしこういう権力による恣意的な行動は、放っておくと増長するのが歴史の常である。もう何も言えない気持ち悪い社会になっていたと、気付いてからでは全てが手遅れになってしまう。

取材のため、正門の「防衛庁」から「防衛省」に架け替えた看板の前で長時間立っていると、直射日光のためか頭がくらくらして気持ち悪い。やがて轟音と共にビルの隙間からヘリコプターの黒い影が姿を現し、暑さもあってかつてバグダードで見た風景と重なり合った。しかしバグダードでこの速度で飛んでいたらもう撃ち落されているだろうと気付き我に返ると、日産のバス「シビリアン」が自衛官を乗せて正門をくぐる。なるほど、「シビリアン・コントロール」とはこのことかいと軽口をたたいて家に帰ると、改正イラク特措法成立のニュース。イラクの友人からは、イラク国内はますますひどくなる一方だ、電話断線でバグダードの家族と10日も連絡が取れていないと嘆きのメール。この気持ち悪さは暑さだけではないようだ。
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June 07, 2007

なるほど自衛隊

一週間の四国講演行脚を終え、静養中のつれの待つ京都に立ち寄った途端に飛込んできたのは自衛隊内部文書のニュース。早速ダウンロードして読んでみると、自衛隊のイラク派遣に反対する市民の活動が事細かに記載されている。そして「イラク現地における国内勢力の動向」というところを見てみると、
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実名こそ出ていないが、自分をはじめ友人達が出てくる出てくる。しかし支援やイラク人画家との交流活動まで監視対象になっているとは・・・。

私自身はイラク戦争中の「人間の盾」に参加した時点で、国家による監視対象になるのは当然覚悟のうえで、これまで実名で活動を続けてきた。こうした市民活動の監視は、公安警察や公安調査庁では常識だろうから、自分のことが記載されていること自体は特に驚かない。しかしこうして実物を見せられると何とも気味の悪いものだ。

しかもこれは公安によるものではなく自衛隊の情報保全隊によるものだ。別に公安ならいいというわけではないが、「自衛隊の機密情報の保護と漏洩の防止」が情報保全隊の任務だというのなら、どう考えてもその範囲を逸脱している。国内世論を把握しようとするのは自然なことだと思うが、必要以上に監視の目を張り巡らせ、ここまで微に入り細に穿ち市民の活動を記録した文書を見せつけられると不気味としか言いようがない。

大手新聞も一面で取り上げたのは一部で、他は申し訳程度というのも気になる。メディアだって監視対象にされているのに、そのメディア自身がこの問題をしっかり追及できないとすればこれは致命的ではないだろうか。

イラク邦人人質事件のときの自己責任論の嵐にも感じたことだが、このままでは一般市民がますます萎縮してしまうのではないかと心配だ。私のように割り切って活動している人間は別として、なんとなくおかしいと感じて、ちょっとでも声をあげてみようと思っている人々にとっては、こうして監視対象にされるくらいなら黙っておこうと考えてしまうのではないだろうか。共謀罪も然り、この国に充満している自由にものが言えない空気の濃度は増す一方だ。

そしてこの過剰な監視体制は、私たちに別な側面を教えてくれる。それは自衛隊イラク派遣の自信のなさと、自衛隊が守るものは決して国民ではなく、むしろ国民を敵と考えていること。つまり自衛隊とは、「自衛隊」という「自分達の組織を自衛するため」の部隊だったということだ。

しかしこんな情報漏洩が続くようでは、もはや自分達すら自衛できないほど堕ちているのかもしれない。

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April 07, 2007

明日はお花祭り、そして都知事選投票日!

明日はお釈迦様の誕生日の花祭だなあと思っていたら、東京都知事選の投票日でもあるではないか!

アラブ作家展、カーシム来日、そして明後日の陥落日準備などに忙殺されていて、勝手連でがんばっている友人達のお手伝いが出来なく心苦しい。せめてこのメールを転載させてください。同郷だからといって応援するわけではないのですが、石原トンデモ都政をどうにかせねばという思いは全く同じです。NPO法人格をくれたからといって、嫌なものは嫌なのです。

振り返れば4年前の都知事選のときは、首都陥落直後のイラクから出国したばかりで、アンマンで帰国便の変更手続きをしてたっけ。まあ埼玉県民だったからどっちみち投票できなかったのだが。

【このメールも転送・転載も公選法上まったく合法です】
【投票日当日でも転送・転載できます】

    [石原知事の落選運動の勝手連より]

 このメールは私のお知り合い・関係MLへお送りしており
ます。

 東京の都知事選の投票が8日にせまっています。

 2期におよんだ高齢の石原知事による都政をこの機会
に転換させるべく、皆様にこのメールの転送、ブログ転
載をお願いしたいのです。落選運動です。

 石原知事の都政は、ディーゼル車規制や国への対決姿
勢などプラスに見える部分もあるものの、あくまでそれ
は例外。人権無視で好戦的、福祉の著しい後退、そして
その一方で税金の私物化など、筆舌に尽くしがたいひど
いものでした。

 銀座に戦車を走らせたことに象徴される彼の都政は、
「共生」の正反対の「強制」の政治です。
 市民社会には、異なる考え・価値観の者の「共生でき
る寛容」が必要ですが、石原都政の本質は「強制による
一様性」です。「君が代を歌わない者も存在できる多様
性」を処分によって否定する彼の教育行政がその頂点で
す。これには天皇も苦言を呈する(園遊会)ほどですが、
拍車がかかるばかりで見直される気配はありません。

 こうした政治のもとで、障がい者やセクシャル・マイ
ノリティ、在日外国人などのマイノリティはその生を否
定され、苦渋にみちた人生を強いられています。人間の
尊厳を否定する政治、それが石原都政です。

 また、マイノリティだけでなくマジョリティにも悪政
が及んでいます。福祉・保健医療の後退は著しく、保健
所につづいて、都立病院も半減させられようとしていま
す。性教育の抑圧により、HIV感染はおそろしい勢いで
広がっています。

 石原知事の「うるさい、黙れ!」と言わんばかりの
「問答無用の専制政治」は、今や、都民の食品を扱う築
地市場を、シアンなど毒物で汚染された豊洲の東京ガス
跡地へと無理やり移転させようとするところまで増長し
ています。

 さらに困ったことは、こうした悪政が全国へ、そして
国政へと影響を及ぼしていることです。

 石原知事は、この3年間でもっとも多く税金による高
額接待をした相手である佐々淳行氏を選対本部長に据え
ました。納税者をなめきっているのです。

 しかし、私たちには希望があります。

 検討資料として下に転載した新聞記事に見られるよう
に、もしかしたら石原知事を落選させることができるか
もしれない情勢です。無党派の人々が動けば結果に結び
つきます。選挙に関わったことのない多くの市民が立ち
上がっています。

 かつて団塊の世代から親の戦中世代が突きつけられた
ように、私たちの子供たちから「あの時、何をしていた
の?」と突きつけられないで済むように、今、できるこ
とをしませんか?

 お願いします。このメールをお知り合いに転送し、ま
た、ブログに転載してください。全国にかかわることだ
から東京の人にかぎることはありません。転送の輪が広
がれば、私たちの「微力」が積み重なって、もしかした
ら大きな力になって、日本、そして世界の未来を変えら
れるかもしれません。一人が5人に転送してくれれば、
9ステップ目で東京の人口を、12ステップ目で日本の全
人口を超えます! このメールを読んであなたがすぐ転
送してくれれば、ネットならあっという間です。

 このメールの転送の輪が広がり、そして一人一人が投
票所でなすべきことをすれば、石原を落選させることが
できます。
 私たち一人ひとりは「微力」ではあっても「無力」で
はないのです!

〈検討資料〉
◆4月1日読売新聞(11面)より
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 石原 自公支持層固める  浅野 無党派層で猛追

 2期の実績をアピールする石原がリードし、浅野が激
しく追っている。
 石原は、ディーゼル車の排ガス規制などを実現させた
強力なリーダーシップへの評価で幅広い層で支持を集め
る。反面、トップダウンの政治手法など“石原流”への
批判もあり、全体の46%を占め、5割が態度未定の無党
派層の動向次第では、情勢が流動的になる可能性もある。
 高額の出張旅費などで批判を浴びた危機感から、過去
2回とは一転して自民と公明に支援を要請。無党派層を
取り込むため、政党推薦の形式は取らないが、国政時代
にもなかった組織型選挙を展開する。自民支持層の6割、
公明支持層の6割弱を固め、民主支持層の2割の支持も
得ている。
 浅野は、過去3回の宮城県知事選と同様、市民参加型
の選挙戦を重視し、無党派層では石原に迫る勢い。ただ、
街頭演説でも、支援する民主、社民の政党色を消してき
たため、両党支持層への浸透が進んでいない。支持層の
5割しか固め切れていない民主は、管代表代行ら党幹部
が連日応援に入り、巻き返しを図る。
 吉田は共産支持層の一部が浅野に流れるなど、苦戦し
ている。
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◆石原都政についてのリソース
税喰う人々
http://homepage2.nifty.com/taxeater/top.html
さよなら石原都知事
http://nvc.halsnet.com/jhattori/rakusen/ishihara/index.htm
レッドパイパー
http://www.red-piper.com/(過去ログを見られます)
日録(不定期)
http://d.hatena.ne.jp/vox_populi/
中央区、石原知事の花粉症ポスターの掲載お断り
http://www.janjan.jp/government/0702/0702190366/1.php

◆都知事選についてのリソース
janjan
http://www.janjan.jp/special/toitusen/list.php
http://www.senkyo.janjan.jp/bin/manifest/search.php
ohmynews
http://www.ohmynews.co.jp/HotIssueTop.aspx?newstype_id=2&type_id=070322
東京都知事選勝手連情報
http://tokyokatteren.jugem.jp/
都知事選:石原氏、飛び出したマイノリティー差別
http://www.janjan.jp/election/0703/0703282578/1.php
http://www.youtube.com/watch?v=ufEHhxtf1pM&mode=related&search=
慎太郎知事 ヤジにブチッ「うるさい、黙ってろ!」…8日都知事選
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070405-OHT1T00108.htm
下北沢駅前に遊説に来た石原慎太郎、再開発に反対する住民から野次を浴びせら
れて逆ギレ。
http://black.ap.teacup.com/fukashinogakuin/503.html
都知事選:石原支持者も反対する築地移転
http://www.janjan.jp/election/0704/0704022951/1.php

◆公選法について
ネット時代の勝手連と公選法
http://katteren.blog97.fc2.com/
特に落選運動については
http://www1.neweb.ne.jp/wa/kabuombu/seiji-rakusen.htm
http://katteren.blog97.fc2.com/blog-entry-2.html

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January 28, 2007

The Same Old Song

*2月の企画、書き物、アラビア語学習などに専念していたので、しばらくブログの更新を怠っていました。今後もいろいろ立て込むので更新のペースは落ちるかもしれませんがあしからず。

先日祖母の一周忌で実家に帰っている最中、バグダードのムスタンシリヤ大学で連続爆破事件があり、女子学生を中心に70名以上が亡くなった。この大学には、イラク戦争前に知り合った私の友人も英語講師として通っているので、急いでメールで安否を確認したがいまだ返事がない。ここしばらくはネットカフェに行くのも命がけで、返信も滞りがちだったとはいえ、やはり一週間以上返事がないと心配になる。

バグダードのドーラ地区の友人は、最近イラク警察がただ若者と言うだけで拘束するという難を逃れる目的もあり、現在北部のモースルで仕事を探しながら家族と連絡を取り合っている。しばらく電話が通じなかったが、2週間ぶりにやっと家族と繋がったようだ。ドーラに残った家族は、新たに始まった米軍の軍事作戦によって何度か家宅捜索を受けたそうだ。幸い無事だったそうだが、今や米軍の命令で周辺の商店がパン屋以外は全て閉店させられているので、パン以外の食料調達が困難な状況だという。妹はしばらく学校にも行けていない。メインストリートでは連日平均5発の爆発があり、衝撃波でこれまで4枚の家のガラスが割れたが、外出禁止令のため修理もままならず放置されたまま。灯油やガスの値段は高騰しゴールドのように貴重なものになり、通電状況は最悪で、なんと15日間の完全停電、おまけに断水も頻発している。路上には腐敗した遺体が散乱しているが誰も処理出来ず、野良犬が遺体を食い散らかしていて、地域一帯腐臭がたちこめているそうだ。2004年ファッルージャの悪夢がよみがえる。友人はモースルでも結局仕事は見つからず、灯油など物価もやはり高騰していて生活は困難、しかしバグダードに帰ろうにも道中があまりに危険で今は動けないそうだ。

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December 31, 2006

サッダーム私刑執行に想う

サッダームが殺された。イスラームの犠牲祭の初日に。遣り切れない思いと口惜しさがこみあがってくる。私は死刑も戦争もすべての人殺しに反対だからというだけでなく、たとえどんな邪知暴虐の王だろうが、命が奪われることは悲しいことだからというだけではなく、偽りの大儀による米英のイラク侵略戦争とその占領下で拵えられた茶番法廷で裁かれた挙句に縊られるというまさに「力の正義」の見世物劇に再び世界が屈したという絶望感も相俟って、私のイラクとの個人的な関わりの記憶の層に三つ巴になって絡みつき、首周りが締め付けられるようだ。

もちろん私はサッダームと直接出会ったことはない。それでもこれまでのイラクとの関わりの中で、彼の影を踏まずに歩くことは困難だった。この死刑執行の結果今後イラクがどうなる等、評論家然としたことを今はとても言えそうにない。第一そんな発言をすること自体、死刑という殺人を、この茶番裁判劇を、そしてなによりもイラク戦争そのものを暗に認めることにつながり、それはつまり「力の正義」に屈することに思えてならないから。今はまず一個人として彼と向き合いたい。大晦日にこんなことを書くことになるとは思わなかったが、イラクに関わってきた自分自身へのけじめとして書き進めてみる。

Fh010009私は2003年の開戦前、サッダーム政府にビザを発給してもらい初のイラク入国を果たした。そして戦争中はイラク市民の立場で戦争に反対したいと、浄水場などのライフライン施設に立てこもる「人間の盾」として活動したのだが、これもサッダーム政府が認めなければ不可能なことだった。湾岸戦争時のようにサッダームが盾を悪用して軍事施設などに配置されたらどうするんだという非難もあったが、開戦前イラク政府は戦争する気などまるでなく、むしろ戦争反対の国際世論を味方につけて何とか戦争を回避したいという意気込みを強く感じた私は、盾の可能性とサッダームが我々を悪用しないということを信じて参加した。実際にはどうしようもなくなり盾を放置したという見方もあるものの、結果的に悪用はされず、今日の私の活動につながるイラク人との交流のきっかけを作ることができたわけだ。スパイ潜入の可能性などを考えると、一国家が戦時下にこうした外国の民間人を大量に入国させるということ自体、人類史上稀なことではないかと思っている。


0411戦争前、戦争中はサッダーム批判などご法度で模範回答を強いられていたイラクの民も、政権崩壊後は堰を切ったように胸中の想いを私にぶつけてきた。いかにあのサッダーム独裁がひどいものだったかと。それでも彼を支持する人はいたが、十人に一人か二人だっただろうか。サッダームも酷かったがこの占領も支持できないと葛藤する人も多かった。簡単に言えば、まあ当然ではあるがサッダーム体制によって直接的な暴力を受けた人は激しく批判する。それは占領もしかりである。それが今では、絶望的な治安の悪化から、サッダーム時代のほうがましだったという意見を多く聞くようになっている。中には復権してほしいというものまで。現在メディアは彼の処刑をうけて狂喜乱舞するイラク人の様子を切り取って伝えているが、そこに写されない背景に燻ぶる怨嗟の声を決して無視できないことは、首都陥落時に米軍によって引き倒されたサッダーム像に嬉々として群がる米兵やイラク人の周囲を、屈辱的な表情で遠巻きに見つめるイラク人をカメラは捉えていないことからも容易に想像できる。良くも悪くも、イラク人の心にかかるサッダームの影は我々の想像をはるかに絶するほど大きいのではないか。

これはなにもイラク人だけの話ではない。サッダームの支配を直接受けて複雑な想いが交差するイラク人と比べて、周辺のアラブ諸国では素直に彼を支持する人が多い。ヨルダンやシリアに住む私の友人たちもそうだ。逆に彼をあからさまに非難する声などほとんど聞いたことがない。「サッダームの独裁政治?うちだって国王批判はご法度だし、ばれたら秘密警察に連れられて拷問だよ。アラブ諸国なんてみんなどこも変わらない。ただ彼は、あまりに正直だったからこうなっただけさ」など、こんな感じだ。外交がうまくいかず戦争を繰り返し結果的に国が疲弊していったのは間違いないが、周りから見ているアラブ人は、アメリカに魂を売り渡し日和っていく自国の政府と比較して、反米の筋を通してきたサッダームの武勇伝にむしろ共感する人が多い。そして占領軍による不当な裁判で独り堂々と闘うサッダームの姿が連日流されるたびに、独裁者の哀れな末路に溜飲を下げてもらうという狙いとは裏腹に、かえってアラブ社会の中で彼を英雄視する人が増えているのではないかと感じていた。執行を急いだのは、そんな彼の影響力を恐れていたからかもしれない。

ヨルダンに住むサッダーム支持者の友人は、イラク国民が今の苦境にあるのは全てサッダームを裏切ったことによる当然の報いだと言い切っていた。なのに今さらサッダームに戻ってきてほしいなど虫が良すぎるとも。彼は以前イラクを助けに行ったはずが逆にイラク人に殺されかけたという体験を持っているので、そう思うのも無理がないかもしれない。しかし彼の言葉で思い出したイラクの友人の言葉がある。「イラク人ははじめ熱狂的にサッダームを支持していた。成り上がりものの彼は皆に期待されるサッダーム像を維持しようと実力以上に自分を大きく見せようと必死になり、やがてあの恐怖の独裁者という仮面をはずすことができなくなったんだろう。結局サッダームは我々イラク人の弱さが作り上げた幻想なんだ。」この弱さは、今のイラクで今度はムクタダ・サドルなどへの異様な個人崇拝に受け継がれているのかもしれない。そしてそれはなにもイラクに限ったことではなく、振り返れば過去この国でもあったことだし、現代においても世界のいたるところで、我々個人の弱さを培地にして繁殖するファッシズムの種子とその萌芽を見ることができる。

サッダームと向き合うことは、イラク戦争はもちろん中東全体の問題、そしてアメリカをはじめとする大国の介入の現実と向き合うことにつながり、やがては日本の関わり、そして自分自身と向き合うことにもなる。彼が多くの自国民を殺した酷い独裁者だということならば、その真相を暴いていくことこそ、今後同様の悲劇が繰り返されないために世界にとって必要だったはずだ。別に他にも世界を見渡せば同様もしくはもっと酷い独裁者などたくさんいるという事実を持ち出して彼を正当化するつもりなどまったくないが、彼の独裁と暴政による犠牲者をはるかに凌ぐ150万人以上ものイラク人が、日本も含めた国際社会による経済制裁という静かな大量虐殺によって命を奪われたことを忘れてはいけない。そして大量破壊兵器所有疑惑という大儀の捏造から始まったこの度の戦争と占領によって殺された数十万にも及ぶというイラク人の命は、果たしてこの戦争がなかったらサッダームによって殺されていたのだろうかということを考えてみれば、彼がこのたび「人道に対する罪」という名目で死刑に処されたという事実そのものが、いかに人道から離れた見世物だったがわかるだろう。

サッダームは結局、アメリカの「力の正義」に歯向かったことによる「私刑」判決を受けたのだ。そして人道に対する罪であるイラク戦争をとめられなかったばかりか、サッダームの罪の真相が暴かれることを恐れる真の戦争犯罪人たちを「人道に対する罪」で裁けない私たち国際社会の非人道的怠慢によって、イラク大統領サッダーム・フセインは縊死したのだ。

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December 28, 2006

燎原の火

バグダード、ドーラ地区のある友人から先日届いた報告を紹介する。

跳梁跋扈する民兵、とりわけマハディー軍の乱暴狼藉はもはや歯止めがきかない。市民の誘拐、拷問は、今や男性に限らず若い女性までにも及び、強姦の末に殺害するというケースも増えてきた。特にスンナ派の各組織はこの暴力を止める力のない政府は全くあてにならないので各々自衛するようにと声明を出している。内戦というより完全なる無法状態だ。

小学校の先生をしている母親は、朝学校に行くと胴体の上に切り落とされた首が載せられている遺体を発見して自宅に戻って以来体調を崩している。中学生の妹は、あるグループが4人を学校の校庭に連れてきて生徒の目の前で処刑してからもう2週間も学校に行っていない。商店主の弟はギャングに命を狙われていて、間違って隣の店の店主が殺されてから自分の店に行けていない。これはもう店をたたむしかないと、店員に頼んで商品だけでも引き上げようとしたが、その店員が人質に取られてしまった。父親が護衛を引きつれ交渉に挑み弟が命を狙われるに至った誤解を解いて店員もなんとか無事解放されたものの、腹いせかギャングは行きずりの人間を撃ち殺し店に放り込んだ。弟は商品も全てあきらめて、父親は恐怖から胃から血を吐き続けている。

ドーラは元々バグダードでも最も戦闘が激しい地域のひとつだった。ところで私が戦争中「人間の盾」をして滞在していたのもここドーラの浄水場だったが、先日はその浄水場近くの発電所に40台ものパトカーが押し入り、大勢の従業員が拉致されどこかへ連れ去られたという。友人によるとここのところはもう毎分のようにあちこちから銃撃音が響き、路上には首のないシーア派民兵の遺体が散乱し、自警団でもある戦士たちは米軍と警察に対する路上爆弾をせっせと敷き詰めていて、誰も地域の外に出られないので食料の価格が高騰しているという。断続的に響く爆破の衝撃音で家は揺れ続け、日によっては他地域から飛んでくる迫撃砲弾に備えるため一日中階段の下ですごさなければならない。何とかドーラから脱出できないかと聞くと、もし今出たら戦士たちに戦闘のためにと家を使われて破壊されてしまうし、そうじゃなくても各地域からドーラに逃れてきた人たちに奪われてしまうだろうと言う。しかしなぜそんな危険なドーラに人が逃げてくるのか?バグダード市内のスンナ派とシーア派の住み分けが進んだ結果、かつて両派混在地域だったドーラは今やスンナ派でいっぱいで、他地域のスンナ派住民にとっての避難所になっているそうだ。今ドーラを出たら間違いなくすぐ殺されてしまうだろうとも言う。このように、バグダードで今やスンナ派住民の生き延びることのできる場所はどんどん狭められている。もう家族の誰も働きに行くこともできず、これまで蓄えていた資金で何とかつないできたが、このままではいつまで持つかわからない。友人は最も危険なドーラでまともに生活することができず、かといって脱出することもできないまさに八方塞の情況だ。

そんな中、情況が変わってきたとまた友人から連絡があった。バグダードをはじめイラク各地でマハディー軍に対する攻撃が激化してきたようだ。何でも多くのシーア派政党がナジャフのシーア派権威シスターニを詣で、マハディー軍を叩くためスンナ派とシーア派の共闘の許可を秘密裏に得たという。それ以降、米軍とイラク軍はサドルシティーなどマハディー軍の拠点に対する攻撃を本格化させているらしい。それはサマーワでも同様で、最近警察とマハディー軍の激しい戦闘が繰り広げられているそうだ。ちなみにサマーワの警察はシーア派政党イラクイスラム革命最高評議会党首アブドゥルアジズ・ハキーム師率いる民兵バドル旅団が全面的に支援している。バスラでも英軍が警察と共に多くのマハディー軍を捕まえているようだ。

しかし友人は憤りをこめてこう続ける。マハディー軍は一年以上暴虐の限りを尽くしイラク人を殺しまくっていたのに、これまでシスターニも政府もまるで動こうとしなかった。しかし先日ペンタゴンのレポートで、今やマハディー軍はアル・カーイダより危険だと発表され、連中の暴走を止めよと決定されるや否や、連中も現在の地位を失いたくはないから動き出す。ああいう指導者なんてイラク人の命など全く眼中になく、ただ自分の地位を維持することしか考えていないイランの犬であり犯罪者だ。全く、これが新しいイラクだってさ!!!

仮にマハディー軍が潰されていくとしても、権力に群がる連中の醜い椅子取り合戦が続く限り、このイラクの地獄は終わらないだろう。それでも少しでも友人たちの安全につながるような変化になればと祈りを続ける。しかしイラクの周囲を見渡せば、最近のレバノン政治混乱による市民社会の分裂、パレスチナの内部衝突、そしてサウジなど周辺諸国がスンナ派武装闘争への支援をほのめかすなど、イラク内戦の業火が飛び火して中東全域に拡大するのではという悪夢にうなされる。この燎原の火につながるイラク攻撃と占領という火種を放った米英、そしてその放火魔を支え続けて自らの罪を省みもしないこの日本の責任はいよいよ重い。

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