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June 07, 2007

なるほど自衛隊

一週間の四国講演行脚を終え、静養中のつれの待つ京都に立ち寄った途端に飛込んできたのは自衛隊内部文書のニュース。早速ダウンロードして読んでみると、自衛隊のイラク派遣に反対する市民の活動が事細かに記載されている。そして「イラク現地における国内勢力の動向」というところを見てみると、
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実名こそ出ていないが、自分をはじめ友人達が出てくる出てくる。しかし支援やイラク人画家との交流活動まで監視対象になっているとは・・・。

私自身はイラク戦争中の「人間の盾」に参加した時点で、国家による監視対象になるのは当然覚悟のうえで、これまで実名で活動を続けてきた。こうした市民活動の監視は、公安警察や公安調査庁では常識だろうから、自分のことが記載されていること自体は特に驚かない。しかしこうして実物を見せられると何とも気味の悪いものだ。

しかもこれは公安によるものではなく自衛隊の情報保全隊によるものだ。別に公安ならいいというわけではないが、「自衛隊の機密情報の保護と漏洩の防止」が情報保全隊の任務だというのなら、どう考えてもその範囲を逸脱している。国内世論を把握しようとするのは自然なことだと思うが、必要以上に監視の目を張り巡らせ、ここまで微に入り細に穿ち市民の活動を記録した文書を見せつけられると不気味としか言いようがない。

大手新聞も一面で取り上げたのは一部で、他は申し訳程度というのも気になる。メディアだって監視対象にされているのに、そのメディア自身がこの問題をしっかり追及できないとすればこれは致命的ではないだろうか。

イラク邦人人質事件のときの自己責任論の嵐にも感じたことだが、このままでは一般市民がますます萎縮してしまうのではないかと心配だ。私のように割り切って活動している人間は別として、なんとなくおかしいと感じて、ちょっとでも声をあげてみようと思っている人々にとっては、こうして監視対象にされるくらいなら黙っておこうと考えてしまうのではないだろうか。共謀罪も然り、この国に充満している自由にものが言えない空気の濃度は増す一方だ。

そしてこの過剰な監視体制は、私たちに別な側面を教えてくれる。それは自衛隊イラク派遣の自信のなさと、自衛隊が守るものは決して国民ではなく、むしろ国民を敵と考えていること。つまり自衛隊とは、「自衛隊」という「自分達の組織を自衛するため」の部隊だったということだ。

しかしこんな情報漏洩が続くようでは、もはや自分達すら自衛できないほど堕ちているのかもしれない。

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Comments

これを情報漏えいと見るか、内部告発と見るかですね。反テロ法ばりに調査をして、真摯に平和を考え自衛隊員の命を考える市民に出会った感想を聞きたいものですね。イラク戦争については今や自衛隊員にこそ問題意識が高い方が多くなっている結果かもしれません。ただ、相澤さんの危惧された所、私もTVニュースを見て考えました。このTV報道で、市民の反戦の声が盛り上がるのか、人々の口が堅くなるのか・・・。

Posted by: うだすみこ | June 07, 2007 at 11:44 PM

辺野古派遣の例の海自はその情報保全隊だったと、保坂さんがバラしてますよ!守屋さんが喋ったそうで。ま、辺野古と言えば、ネット右翼がバラ撒いた悪質な誹謗中傷―故意に加害と被害を入れ替えた『基地移転反対派による「殺人未遂」や「暴行」』―をそのまま久間さんが口にしちゃって、辻本さんが質問主意書で問い合わせてますが。ついでにF22ですが、英文記事を収集しますと、ヤラセ改憲やV字滑走路案と同じ構図で、「日本の自主的要望」と演技はするが、実は本当は押し付けられてる模様。米軍は兎に角、最新鋭の電子機器の塊で情報収集を色んな環境で実地テストしたくて、でもイラク上空では自軍の他の電子機器の干渉波でおシャカになったらしい。嘉手納の短期配備はOKだったから、もっと長くやりたいんだって。バラド基地に実例があるV字滑走路と言い、イラクと日本は繋がってます。

Posted by: 田仁 | June 10, 2007 at 05:13 PM

ここ一連の情報漏洩という意味でまとめたわけですが、まあ今回のは内部告発なんでしょう。(内部告発に見せかけて、市民活動を萎縮させるためのリークかも?とも思いましたがそれはちょっと穿ちすぎかも)ただ情報漏洩という見方で考えてみても、これでは自衛隊だけ自衛するのも覚束ないでしょうね。不思議なのは、例えば自分のイラク現地での活動は事細かくウォッチしているのに、出発前国内各地で自分が参加したイベントは載っていなかったりと、結構ばらつきがあるなあと思いました。将来の本格的監視体制に向けた練習なのかもしれませんね。イラクと日本、本当に繋がっています。すでにここも戦時下なのは間違いないのですが、勇ましく吼える人々と気付かない人々との乖離が悲しいほど滑稽に映ります。いずれも現場を知らないが故というよりも、むしろ知ろうともしていないところが最大の悲劇なのかもしれません。

Posted by: yatch | June 13, 2007 at 02:29 PM

しかし、有意義な当事者情報を頂きました。勿論仰る通り、論理的且つ客観的には120%「自衛隊だけ自衛するのも覚束ない」のですが、でも日本官僚的保身性役人根性のビィジョンから見ると「イラク現地での活動は事細かくウォッチしているのに、出発前国内各地で参加したイベントは載っていなかったりと、結構ばらつきがある」状態で充分組織防衛になるのです。と言うのも、近視眼的に日本国内のみの短期的広報宣伝だけを主眼とするからです。イラク情報のシャットダウンが狙いなんですよ。

Posted by: 田仁 | June 16, 2007 at 02:03 AM

「イラク情報のシャットダウンが狙い」
現地での取材拒否といい、なるほどその通りなんでしょうね。

Posted by: yatch | June 19, 2007 at 09:27 AM

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