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June 22, 2007

流浪の民のゆくえ

(先月のシリア報告は取り急ぎここまで。以下雑感として少し)

Imgp7386「アラブは一つ」の理念を掲げるシリア政府は、押し寄せるイラク人避難民をこれまで受け入れてきたものの、今年1月からは一ヶ月ごとに滞在許可書を更新しなければならないなど条件が一段と厳しくなっている。さすがにここまでくるとヨルダン政府同様悲鳴をあげているのだろう。物価も騰がり仕事も少なくなり、ジャラマーナでは貧しいイラク人女性の売春婦が増えているらしく、シリア市民の反応も複雑だ。イラク人避難民に聞くと、衣糧などの不足を補う組織もありシリア人は皆よくしてくれていると言う。しかし肩身の狭い避難民は追い出されることを恐れているかもしれず、どこまで本音で話してくれているのか量りかねるところもある。
*写真はジャラマーナのイラク人が多く住むアパート

すでにこのイラク人避難民は深刻な国際問題になっているが、イラクの治安が改善しない限りこれからも増え続けていくだろうし、やがて彼らの貯金が尽きることを考えると、避難先に新たな混乱が拡がっていくのはもう時間の問題かも知れない。現在もイラクでは無知と絶望から武器を取る子どもたちが増えているが、避難先の子どもたちの学習の空白も、このまま長引けば彼らの将来に大きな影を落とすことになるだろう。そうした子ども達に、子どもとしての当たり前の環境を作り出すのは大人としての当然の責任である。イラク戦争から4年。アメリカはもちろん、この現状を引き起こした日本を含む国際社会の責任はますます重い。PEACE ONでは少しでもこうした子どもたちの学習を助け、また交流の場をつくろうと、新しい教育支援の一環として小さな寺子屋をつくろうと企画中だが、今こそ国際社会全体の支えが必要だ。子どもたちは世界を映し出す鏡であり、未来そのものである。私たちは、まさに自らの未来を失おうとしているのではないだろうか。今、イラクの子ども達に何ができるか。私たち自身が問われている。

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Comments

加害者たるアメリカから何とかお金が取れたらいいのに!汚い人殺し仕事で大金儲けてるんだから。
何とか脈のありそうな「アナンの置き土産」国連人権理が又、アメリカから目の敵にされてるんですって?

Posted by: 田仁 | June 23, 2007 at 01:54 PM

友人は「イラクをめちゃくちゃにした連中がイラクから吸い上げたお金で助けてもらうのはまっぴらごめんだ」とも言っていました。謝罪の上での賠償なら別として、ぶっ壊しておいて人道復興支援だの難民支援など、どの口が言うのかというところでしょうか。これは日本もそうでしょうけど。

Posted by: yatch | June 23, 2007 at 03:07 PM

まあねぇ、ドコゾの島国の元従軍慰安婦の方々に女性基金とか何とか、曖昧に民間団体が補償しようとすると、如何なるかという先例もありましたし。
しかし、賠償を受ける権利は全く以って明らかでしょう。

Posted by: 田仁 | June 28, 2007 at 11:39 PM

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