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February 27, 2007

初めてのお使い

残念ながら、かつてイラクの棗椰子の木陰で時を共にした友人達の多くは、現在故郷から引き剥がされています。UNHCRの調査によると、すでに少なくとも200万人以上のイラク人が治安悪化を理由に国を逃れ、ヨルダン、シリアなどの近隣諸国を中心に移り住んでいると言われています。(国内避難民も170万人以上)パレスチナ難民にも匹敵する歴史的な民族大移動。やはりイラク人アーティスト達の多くも諸外国での活動を余儀なくされているのですが、隣国ヨルダンのアンマンで逞しく絵を描き続ける彼らの様子を、「かおりん」でおなじみのPEACE ONの高瀬かおりが、自身のブログ、PEACE ON DAYSで伝えてくれていますので紹介します。

これまでPEACE ONでは、イラクと日本の文化交流活動のひとつとして、イラク人アーティストを日本に呼んで展覧会などを催してきたのですが、今回はその繋がりから逆にイラク人アーティスト達の企画で日本の女性アーティスト、川口ゆうこさんがアンマンで個展を開催することになり、そのアテンド役&その他所用として高瀬が初めてのお使い?に出ているというわけです。はてさてどうなることやらと案じておりましたが、予算が足りず初めての留守番を担当する私の心配などよそに、えらく愉しんでいるようで全く羨ましい限りです。何でも近々イラクのTVデビュー?も飾るなどと息巻いておりました。まあとにかくがんばっているようなので、よかったら応援よろしくお願いします。

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20日の出発前のかおりんと川口ゆうこさん@羽田空港
PEACE ON DAYS

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棗椰子漬けの至福

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すっかり更新をサボっておりました。遅ればせながら、18日のらくだのトークイベント、「いま、文学と芸術に何がなしえるか」に来てくださった皆様、どうもありがとうございました。京都から来てくださった岡真理さんとは前日の打合せから話が尽きず、当日も次から次へと話題が展開していって、とても一時間半では足りませんでしたが実に刺激的な時を過ごすことが出来ました。真理さんは、始めに上映したバレスチナ映画レインボーの話から、ご自身のパレスチナ滞在時の人々との出会いに触れ、破壊されていく生の細部、一人ひとりの命の物語を伝えることが出来る文学の力、可能性へと展開し、私はイラクとイラク現代アートとの出会いから、七千年もの時を滔々と流れる大河のほとり、天と地を繋ぐ棗椰子(ナツメヤシ)の胎内で育まれてきた文化などのイラクの素顔や、自分がこれまでイラクの友人達から学んできたことなどを中心に話しました。途中、真理さん差し入れの棗椰子の実を皆さんと一緒に頬張りながら、「棗椰子の木陰で」の著者、岡真理さんと、さらには棗椰子の木陰が描かれたイラクアートをバックに話すというまさに棗椰子漬けの一日。今では再び遥かなる都になってしまったバグダードの棗椰子の木陰で、優しい木漏れ日と戯れながら、フォゥゲンナハル(棗椰子の樹のはるか頭上に)という古い愛の唄を、皆で輪になって口ずさんだ至福の時を思い出しました。今度はぜひ京都でもやりたいです。

そしていつもアート関連イベントで大変お世話になっている会場の「らくだ」のみなさんに、今回も作品を購入していただきました。ありがとうございます!自分も大好きな作品だったので少し寂しいですけど、いつでも「らくだ」に行けば会えるわけですからね。皆さんもぜひ、おいしいランチと一緒にイラクアートはいかがでしょうか。

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February 17, 2007

◆今、文学と芸術に 何がなし得るか~パレスチナ・イラク・日本~

報告と対話:岡真理(京都大学・現代アラブ文学)×相澤恭行(特定非営利活動
法人 PEACE ON代表)
2007年 2月18日(日)
午後1時~5時(予定)
(開場:午後12時45分)
※途中休憩あり。カフェも営業致します。また、中東の物産も販売します。

◆1時より映画を上映します 
 「レインボー」
(「地球環境映像祭」2006年アース・ヴィジョン大賞受賞作品 2004 パレスチ
ナ 41分)
 議論に資するため、18日には最初に映画「レインボー」を上映いたします。是
非ご覧下さい。
(パレスチナ・ガザ地区への緊急支援カンパをお願いします)

会場:すぺーす楽多
 世田谷区南烏山6-8-7 楽多ビル2F
 京王線千歳烏山下車 03-5313-8151
参加費:1,000円

*地図つきフライヤーのダウンロードはこちら  

※2月13日より18日まで、すぺーす楽多では、イラク人画家の作品を展示、販売
いたします。
※すぺーす楽多は、昼間はレストラン「らくだ」、夜はライブ・バー「TUBO」と
して営業しています。
 営業時間:午前11時半~午後4時半,午後6時~午後11時半(ライブのある日
は7時開店)
 何か一品ご注文下さると幸いです。夜にライブのある日はライブチャージが必
要となりますので、ご了承下さい。(2月16日、17日はライブの予定)

共催:すぺーす楽多・特定非営利活動法人 PEACE ON
協力:今とこれからを考える一滴の会
問い合わせ:03-5313-8151(すぺーす楽多)

困難な状況の続くパレスチナ、そしてイラク。長くパレスチナ問題に関わり、文
学の力について考えてこられた岡真理さんと、イラク戦争開戦前よりイラクに入
り、現在障がい児へのスクールバス支援や文化交流活動に取り組んでいる相澤恭
行さんに、「人々の生が破壊されている現代に、文学と芸術が何をなし得るの
か」という問いについて語り合って頂き、ここで今日本に生きる私達に問いかけ
られているものは何かについて考えていきたいと思います。


岡 真理(おか まり)
京都大学大学院人間・環境学研究科教員、現代アラブ文学。
学生時代にパレスチナ文学に出会い、以来、パレスチナ問題に関わる。現代世界
に生きる人間の普遍的思想課題としてパレスチナ問題を考えている。著書に『棗
椰子の木陰で―第三世界フェミニズムと文学の力』(青土社、2006年)、『彼女
の「正しい」名前とは何か』(青土社、2000年)、『記憶/物語』(岩波書店、
2000年)など。

 
相澤恭行(あいざわやすゆき)
特定非営利活動法人 PEACE ON 代表・理事。宮城県気仙沼市出身。1971年生ま
れ。
96年まで音楽を中心に活動。その後アイルランド留学等を通じて国際交流に力を
入れる。2003年2月「イラク国際市民調査団」、3~4月米英軍によるイラク攻撃
の最中「HUMAN SHIELDS」(人間の盾)に参加してバグダード陥落まで滞在。
2003年10月再びイラクを訪れNGO「PEACE ON」を設立。バグダード在住の現地ス
タッフとともに、障がい児へのスクールバス支援や文化交流活動を始める。国内
では各地講演会やイラク現代アート展を中心に活動。共著『いま問いなおす「自
己責任論」』(新曜社)

戦争から4年、圧倒的な暴力と死が吹き荒れ市民生活が崩壊したイラクでは、
絶望の闇に覆われて生への希望が根こそぎにされている。報道は死のデータを更
新し、瓦礫の上で慟哭する老人の写真などを掲げて人道危機を訴えるが、即時的
な言葉で消費される情報は紋切り型の悲劇の記号となり揮発していく。そこでは
どのような生の物語が破壊されているのか?知らぬ間に我々の生命も枯れ果て
て、鏡を覗けば一日100人近くも自ら命を絶つというこの日本社会の闇に戦慄す
る。
そんな中、私はイラクで画家たちと出会った。大河のほとり、大地と天空とを
繋ぐ生命の樹棗椰子(なつめやし)の胎内で育まれてきたイラク七千年の歴史の
上に、現代の証言を作品として刻む芸術家たちは、混沌からの光だった。そして
昨年来日したイラク人画家ハニ&シルワン両氏は、彼らのアートの哲学を、現代
アラブ文学研究者の岡真理さんに語った。その対話は、「人々の生が破壊されて
いるこのときに、一体文学に何ができるか」という彼女が抱く根源的な問いに呼
応し、また二人の絵画作品に応答して書かれた彼女の深く静謐なテクストは、今
何ができるのかと悩む私の心に温かく染み入ってきた。
 文学、そして芸術の力は、そこに確かに存在した人間ひとりひとりの生の物語
を想像させ、他者への共感を紡ぎ出す。イラク、パレスチナをはじめ、世界の絶
望的な情況に追い込まれた人々と共に生きる希望を見いだすために、まさに今こ
そ切実に求められている力ではないだろうか。               
                (相澤恭行)

映画紹介 ◆ レインボー Rainbow ◆
(「地球環境映像祭」2006年アース・ヴィジョン大賞受賞作品)
 2004 / Palestine / 41min / DV(2004年 パレスチナ 41分)
プロデューサー:ラマタン・スタジオ
監督:アブドゥッサラーム・M.Aシャハダ
占領下で破壊され、奪われ続けるパレスチナの人々の生活と生命。その痛み、悲
しみをレンズに焼きつけるかのように、カメラはまわる。
“私が通り過ぎてきた人々がいる。ある者は、涙を浮かべながら建物の残骸から
立ち上がった。ある者は、自らを苛む不安を解決する道を探していた。そしてま
たある者は、現実に直面し、疲れ果てていた。皆、私にそっくりだった。私はか
つてカメラを愛していた。カメラは痛みを伝え、悲しみを忘れることができると
信じていたのだ。いや、私が信じていたのは、希望やより良い人生といったもの
だったのかもしれない。”

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February 13, 2007

今日から「らくだ」でイラクアート&18日トークイベントのおしらせ

本日から一週間、世田谷のレストラン「らくだ」でイラク現代絵画15点展示しています。アートに囲まれて、おいしいランチなんぞいかがでしょうか?

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会場:すぺーす楽多
 世田谷区南烏山6-8-7 楽多ビル2F
 京王線千歳烏山下車 03-5313-8151
*地図が載っているチラシのダウンロード

※2月13日より18日まで、すぺーす楽多では、イラク人画家の作品を展示、販売いたします。
※すぺーす楽多は、昼間はレストラン「らくだ」、夜はライブ・バー「TUBO」として営業しています。
 営業時間:午前11時半~午後4時半,午後6時~午後11時半(ライブのある日は7時開店)
 何か一品ご注文下さると幸いです。夜にライブのある日はライブチャージが必要となりますので、ご了承下さい。(2月16日、17日はライブの予定)

共催:すぺーす楽多・特定非営利活動法人 PEACE ON
協力:今とこれからを考える一滴の会
問い合わせ:03-5313-8151(すぺーす楽多)

また、展示最終日の18日(日)はアラブ文学研究者の岡真理さんをゲストに迎えてのトークイベント、

「今、文学と芸術に 何がなし得るか~パレスチナ・イラク・日本~」

があります。当日はパレスチナの映画、「地球環境映像祭」2006年アース・ヴィジョン大賞受賞作品「レインボー」も上映いたしますのでお楽しみに。

*以下詳しいご案内

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イラク人女性医師と東京を歩く

なんやかんやと忙しく、すっかり報告遅れてしまいました。イラク人女性医師、アンサムさん、グフランさん(はじめガフランさんと紹介されましたが正式にはグフランさんだそうです)を招いての講演会、ならびに東京滞在アテンド、おかげ様で無事終了いたしましたので簡単ですがお知らせします。

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2月3日札幌から無事到着。六本木ヒルズ展望台にて。バスラ育ちのお二人にとって、研修先の札幌の気温はやはり相当骨身に凍みるようで、東京は暖かい暖かいとご満悦そう。

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イラク大使公邸にて。

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2月4日、渋谷での能観劇の前に原宿でゴスロリと文化交流?

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講演会はおかげ様で参加者120名と盛況でした。外国人からの質問も多く飛び交い、実に国際的なイベントになりました。

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とても印象的だったのは、「宗派も民族も関係なく、イラクはひとつ」というメッセージでした。報道では残念ながらその反対の動きばかりを取り上げますが、イラクの一般市民の願いは、やはり以前も今も変わらない。

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イランイラク戦争、湾岸戦争、経済制裁、そしてこの度の戦争と占領でも、いつも真っ先に犠牲になるのは、イラクの人口の半数以上を占める子ども達です。小児科医のお二人は、そうした子ども達の生死を目の当たりにする現場で闘ってきたのです。(友人が詳しくブログで報告してくれています)そして、「たとえ小さな小さな支援でも、私たちが世界から忘れ去られていないということを知ることは大きな希望だ」と語ってくれたことに、私たちも強く励まされ、これからもお互い支えあって生きていこうという決意を新たにすることが出来ました。

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2月5日、お待ちかねのオフ。お二人ともすっかり少女にかえってはしゃぎまくっていました。(私どももですが)

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最終日、浅草にて。浅草寺のおみくじで凶と出て憮然とする二人。(写真は同行のフリーライター木村嘉代子さん撮影)イスラームでよかったじゃあないかと、励ましておきました。

お二人はあと一ヶ月ほど札幌に滞在して、故郷バスラに帰るそうです。昨年の9月からもう5ヵ月もふるさとを離れているので、もう家族が恋しくて恋しくてどうしようもなく、毎日2時間はPCのメッセンジャーで話しているとのこと。さすがイラク人は家族の絆が強いなあと感心。つかの間ではありましたが、この東京滞在が少しでも息抜きになったようで私も嬉しかったです。また、滞在中お二人にはアラビア語の専属教師になってもらい、特別短期集中講義をしてくれたのですが、調子に乗って友人のイラク人画家達から覚えた言葉を使うと、「それにしてもずいぶんと汚い言葉を知っているのね。誰から習ったの?悪い友人だわ」と呆れられました。とにかくすっかり打ち解けて、私どもも愉快で有意義な時間を過ごすことが出来ました。次に会うときはぜひバスラで!

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February 02, 2007

2/4イベント◆イラクのいま◆~ 二人のイラク人・女性医師に聞く ~のおしらせ

期日が迫ってきましたので再掲します。今回私はお二人のアテンド役、ならびに当日は司会を担当する予定ですので、どうかよろしくお願いします。

↓転送・転載歓迎↓

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    ◆ イ ラ ク の い ま ◆
   
   ~ 二人のイラク人・女性医師に聞く ~

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 イラク戦争開戦から4年―――
 治安回復のきざしがいっこうに見えない中、
 構図の見えない対立は激しい暴力の応酬を繰り返し、
 市民の暮らしと安全は悪化の一途をたどるばかりです。

 日本の市民のイラクへの関心も次第に薄れ、
 メディアも犠牲者の数を機械的に伝えるだけに
 なってしまった今こそ、イラクで暮らす人々の声を
 聞かなければなりません。

 イラク第2の都市バスラから、研修のため来日中の
 二人の医師に、メディアが伝えないイラク国内の
 人々の暮らしや医療の現状について伺います。
 ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。


≪お話≫ ガフラン・サバ医師(35歳)
     アンサム・サリ医師(35歳)
 共にバスラ母子保健病院の小児科医。専門は新生児。
 現在市立札幌病院未熟児センターなどで研修中。

「私たちは、イラク南部・バスラ市の医師です。
 私たちの国は、長い間あらゆる種類の戦争に苦しめ
 られています。人々は、理由もなく殺されています。
 侵略者たちは“人間”に何の関心もありません。
 子どもたちは、侵略者の強欲を満たすためだけに、
 その生命を奪われています。彼らは、私たちの
 精神と肉体を抹殺しようとしています。
 しかし、私たちの意志は、彼らよりもはるかに
 大きなものです。期待と希望を、そして皆さんの
 ような暖かい友人を持っている限り……」


≪聞き手≫ 国井 真波(JIM-NET/JCF看護師)

●日 時:2007年2月4日(日)
      午後5時30分 開場/午後6時 開演
●場 所:文京区民センター(文京区本郷4-15-14)
     2階2A会議室/都営地下鉄 春日駅A2
     出口すぐ上/営団地下鉄 後楽園駅徒歩
     3分/JR水道橋駅 徒歩13分)
●参加費:500円

≪共催≫
  イラクホープネットワーク
          < http://www.iraq-hope.net >
  NPO法人PEACE ON
          < http://npopeaceon.org >
  JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)
          <http://www.jim-net.net/ >
  CADU-JP(劣化ウラン廃絶キャンペーン)
          < http://www.cadu-jp.org >
≪協力≫
  セイブイラクチルドレン札幌
  
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        ◆お問い合わせ◆
     TEL/FAX:03-3823-5508(PEACE ON)
     Eメール:iraq_hope_net@yahoo.co.jp

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詳しくはこちら

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