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January 28, 2007

The Same Old Song

*2月の企画、書き物、アラビア語学習などに専念していたので、しばらくブログの更新を怠っていました。今後もいろいろ立て込むので更新のペースは落ちるかもしれませんがあしからず。

先日祖母の一周忌で実家に帰っている最中、バグダードのムスタンシリヤ大学で連続爆破事件があり、女子学生を中心に70名以上が亡くなった。この大学には、イラク戦争前に知り合った私の友人も英語講師として通っているので、急いでメールで安否を確認したがいまだ返事がない。ここしばらくはネットカフェに行くのも命がけで、返信も滞りがちだったとはいえ、やはり一週間以上返事がないと心配になる。

バグダードのドーラ地区の友人は、最近イラク警察がただ若者と言うだけで拘束するという難を逃れる目的もあり、現在北部のモースルで仕事を探しながら家族と連絡を取り合っている。しばらく電話が通じなかったが、2週間ぶりにやっと家族と繋がったようだ。ドーラに残った家族は、新たに始まった米軍の軍事作戦によって何度か家宅捜索を受けたそうだ。幸い無事だったそうだが、今や米軍の命令で周辺の商店がパン屋以外は全て閉店させられているので、パン以外の食料調達が困難な状況だという。妹はしばらく学校にも行けていない。メインストリートでは連日平均5発の爆発があり、衝撃波でこれまで4枚の家のガラスが割れたが、外出禁止令のため修理もままならず放置されたまま。灯油やガスの値段は高騰しゴールドのように貴重なものになり、通電状況は最悪で、なんと15日間の完全停電、おまけに断水も頻発している。路上には腐敗した遺体が散乱しているが誰も処理出来ず、野良犬が遺体を食い散らかしていて、地域一帯腐臭がたちこめているそうだ。2004年ファッルージャの悪夢がよみがえる。友人はモースルでも結局仕事は見つからず、灯油など物価もやはり高騰していて生活は困難、しかしバグダードに帰ろうにも道中があまりに危険で今は動けないそうだ。

一般報道でも各地で爆破事件が相次いでいると伝えているが、やはりサッダームの処刑以降、確実に現地情勢は悪化していると言う。そしてまた気になるのは、先日イラク北部アルビルのイラン領事館に米軍が突入し関係者5名を拘束したように、ここのところ急にアメリカはイラク国内でイランに対する挑発を激化していることを挙げる。アメリカは、イランがシーア派民兵を支援していると指摘するにとどまらず、ドーラやファッルージャなどスンナ派地域の戦士、果てはアルカーイダにすらイランが支援していると、ありそうもないことまで喧伝しはじめたと言う。アメリカは、あのイラク攻撃の前に世界に流された同じ歌を口ずさみ始めたと友人は危惧している。

あの忌々しいリサイタルの前奏かと思いきや、ブッシュはイラン人工作員の殺害を認めたという報道があった。「我々の部隊に害を与えようとしたり、我々の目標達成を妨害する者がいれば、それを阻止することは理にかなっている」などと語ったそうだが、殺害という暴力的手段で阻止するのだとすれば、それは「国家が他国に対し、自己の目的を達するために武力を行使する闘争状態」(大辞泉)と定義される「戦争」に該当するはずだ。実は前奏などとっくに終わっていて、狂気の不協和音の伴奏にのって、あの調子はずれの濁声の独唱はすでに始まっていたのだ。

現イラク政府内のシーア派勢力の増長にイランが関与してきたのは間違いないとしても、サッダーム政権崩壊後の占領統治の方便としてそれを放置してきたのはアメリカではなかったか?過去アフガンで対ソ連の方便として拵えたオサマ・ビンラディン、そして対イラン革命の方便として拵えたサッダームなどに対して、やがて手のひらを返して口ずさみ始めたあの同じ歌のリフレインが響き渡っている。

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