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November 10, 2006

掻き消される声&11月12日イベントのお知らせ

サッダームからブッシュ、そしてラムズフェルドと、ここのところ紙面は久しぶりにイラク関連問題で賑やかになってきてはいるものの、やはり権力者とそれに群がる連中の声ばかりが喧しくて、イラク国内の市井の民の声は相変わらず掻き消されている。今このブログで紹介したところで連中のでかい声にはとてもかなったものではないが、だからといって書かなければその声が存在しなかったことになってしまうので、性懲りもなくいくつか紹介しよう。

Day_time_
*写真は日中だが人気のない今年8月のバグダード市内の様子。サラマッド撮影

まずはイラク北部モースルに避難していた現地スタッフのサラマッドの父親が先日数ヶ月ぶりにバグダードに戻ったときの話から。

陸路バグダードまであと30~40分あたりのスンナ派地域で、ある武装グループの検問があり、彼らはタクシーの乗客全員にアザーン(イスラームにおける礼拝への呼びかけ)を唱えてみよと言う。父は即座にこれはある種のテストだと悟った。なぜならスンナ派とシーア派ではアザーンの唱句に若干の違いがあり、それでどちらの宗派かがわかるからだ。父親はスンナ派なのでそこは問題なく通過できたが、もしシーア派だったら殺されていたかもしれないという。その辺りにはイラク国外からも多く戦士が入ってきているらしい。また、バグダードからもう5分という地域に入ると、今度は警察による検問が。しかしよく見ると全員がシーア派民兵のマハディ軍だったようで、さらにはタクシーがモースルのナンバーだということでスンナ派の人間が乗っていると断定され即座に殺されそうになったという。命乞いの結果、乗客同士で500ドルをかき集め彼らに渡すことによって何とか解放されたそうだ。これは現在イラク、特にバグダードの治安悪化の大きな原因になっている民兵が、結局は金目当ての強盗に過ぎないという例でもあるが、バグダード市内はシーア派民兵が猛威を振るっているものの、その周囲はスンナ派の戦士たちが包囲しているという最近耳にした噂にも一致する。

そしてサラマッドの弟からバグダード市内について。数日前、首相マリキはなぜかサドルシティーの道路封鎖を解いた。ドーラやアダミヤなど他の地域は完全封鎖されたままなのに、マハディ軍の拠点でもあるサドルシティーを開放するとは何事かと各方面から非難轟々。内閣の中からも、これでもし何かあれば全てマリキの責任だと不協和音が広がっている。巷ではマリキが最近アメリカによって首を挿げ替えさせられるのでないかと恐れていて、シーア派民兵の支持固めをしているのでないかとの噂だ。そして案の定マハディ軍は暴れだし、数日前も米軍によって完全に封鎖されているはずのサラマッドの実家のあるドーラ地区に侵入したようだ。ドーラの自警団が迎え撃ち何とか追い出したものの、なんとそのとき米軍は戦うどころか隠れていたという。その後マハディ軍はアダミヤにも進入し市民を16人殺害したので、政府への非難は高まる一方だそうだ。サドルシティーを開放してから拷問殺害もまたさらに増えて連日100体以上の死体が発見されているという。米軍はもはや市内の治安を維持するというモチベーションなど完全に失っているように見える。

そして最後はそのアダミヤに住む友人から昨日届いたメールから、一部省略&編集したものを取り急ぎ紹介。

「民兵による宗派間の暴力と占領によって、ここイラクでの生活は不可能になった。毎日、近所の通りでは民兵によって殺害された死体を目にする。そして米兵はそれをただ見ているだけだ。彼らはこの暴力を止めるために何一つしていない。それどころか連日家宅捜索で家屋を急襲し多くの無実の市民を捕らえている。シーア派地域に住んでいた二人の兄弟(スンナ派)は(民兵による暴力を恐れ)家を出て今新しい地域に家を借りて住んでいる。米兵は民兵を捕まえても次の日には解放したりする。死体の周りには野良犬が群がって遺体を食い尽くしている。米兵もイラク警察も死体を放置しているので子どもたちすら目にしてしまう。自分の息子も、学校の近所で目の前で無実の市民が民兵に殺されるのを目にしてしまった・・・。

このひどい生活のせいで、イラク人はみんな自分自身を爆破したいとすら思っている。イラクはもはや以前のようではなく、笑顔を見かけるのはとても困難になってしまった。誰もがみな悲しみに包まれている・・・。

数日前から新しい計画が実行されているようだ。ここアダミヤなどのスンナ派地域、そしてサドルシティーなどのシーア派地域を中心にして、迫撃弾による無差別攻撃が続いている。宗派間憎悪さらに煽り立て、イラク全体に内戦を引き起こそうとしているようだ。連日15発以上の迫撃弾が打ち込まれ、何人も殺されたり傷ついたり、家屋や車両が破壊されたりしている。

何人かのイラク人の間では、こうしたことはすべて米国家情報長官ネグロポンテがイラクに(米国大使として)来てから起こっているという。以前彼がエル・サルバドルで暗殺部隊を率いて行ったことと同じことを、今ここイラクでも行っているのだと・・。

今、私と家族は、この地域の他の多くの家族と同じように、家の中で身を隠している。いつ迫撃弾の攻撃を受けるかわからないし、多くの人が被弾して殺されているから。

どうかこの話を、君の友人たちみんなに伝えてほしい。」

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以下、イベントのお知らせです。PEACE ONのHPのスケジュール欄でも紹介していましたが、期日が明後日に迫りましたのでこのブログでも宣伝します。私も30分ほどですがイラク現地報告をしますのでよろしくお願いします。前売り券希望の方は事務局までご連絡ください。


劣化ウラン兵器禁止を求める国際行動デー

日時:11月12日(日)
    13:30~17:00(開場13:00)
場所:東京都 文京区民センター2階ホール
Speakers:嘉指信雄(ICBUWアジア太平洋コーディネータ、NODUヒロシマ・プロジェクト代表)・振津かつみ(ICBUW評議員、ヒバク反対キャンペーン)・豊田直己(写真家)・清水仁(映像ジャーナリスト)・相澤恭行・鎌仲ひとみ(映画監督)・内藤雅義(弁護士)・山崎久隆(劣化ウラン研究会代表)
参加費:1000円/前売800円
主催:劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク


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Posted by: Eagles | September 21, 2007 at 12:21 PM

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