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February 13, 2005

剣呑だがほっとけない

先月末に行われたといわれるイラク国民議会選挙では、記者が現地にいないのにもかかわらず、あたかも見てきたかのように各メディアこぞって成功成功と囃したてたあと、まるでこれでもうイラク人が皆自分達の選んだ政治家によって自分達の国を作っていけるでしょう、めでたしめでたし、といわんばかりに報道の数はまた極端に少なくなってきているが、イラク人現地スタッフからの情報によると、バグダッドでは相変わらず剣呑な毎日が続いているようだ。

先月拘束されたブラジル人エンジニアの続報もすっかり途絶えてしまい心配なのだが、2月4日にバグダッド市内で拘束されたイタリア人ジャーナリスト、ジュリアーナ・スグレーナさんに関しても、解放かいや殺害か?と錯綜した情報が飛び交ったあと続報がない。そんな中、スタッフから送られてきたメールによると・・・、

「誘拐されたイタリア人ジャーナリスト知っているか。彼女は僕と妻がファルージャ(避難民)キャンプ(ジャドリア地区)にたどり着くほんの30分前にそこにいたんだ。それを聞いたとき、僕らの心臓がどんなに高鳴ったか想像できるかい?そして僕らが帰るとき、キャンプの責任者は銃を手にしたガードを二人乗せた車を付けてくれたんだけど、本当に恐ろしい状況だよ。僕らのために祈っていてくれ。」

Do you know the Italian journalist which kidnapped, she was in falluja camp before my wife and me arrive to that camp only half hour, so can you imagine our hearts how they were run when we hear that from falluja camp and also leader of that camp send with us when we left their camp car with 2 guards with their guns, it really scary situation, pray for us.

このように、当時の恐怖が綴られていた。残念ながら我々日本人が直接現地入りして支援できる状態にはほど遠いどころか、イラク人現地スタッフにとっても、活動はまさに命がけになってきている。それでも彼に尋ねると、

「うん、相当に危なかった。かなり気をつけて活動しているけど、まだ怖すぎるよ。でも、この時期に僕が活動を続けるのは、人々が助けを必要としていることがわかるから、それが全てだよ。」

yes it was too dangerous, we work too much careful but I still scared too much, but all what keep me work in this moment is how I see people need help.

dsc002121 dsc002111そして当日はキャンプにポテト70kg、チキン90kg(総額120ドルほど)を届けてきたそうだ。昨年8月に私が現地事務所に預けてきた予備費は全て使い果たしたので、最近は彼が支援金を立て替えてくれている。

戦時下での彼との友情からNGOを立ち上げ、「友達になっちゃったらやっぱりほっとけないよね」という単純な理由で始まったPEACE ONイラク支援&交流プロジェクト。このように厳しい状況になるとは夢にも思っていなかったが、こんな中でも継続できるのは、本当に彼のおかげである。

近々隣国のヨルダンにて彼と会い、支援ならびに文化交流活動の継続のための打合せをする予定ですが、引き続きイラク支援のための寄付金のご協力をお願いいたします。

・振込先 郵便振替 00160-2-647637
      口座名 PEACE ON
・備考欄に「イラク支援」とお書きください。
・ご協力いただいた皆様の氏名などは基本的に公開させていただいていますが、匿名希望の場合は備考欄に「匿名希望」とお書きください。

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Comments

本当に、報道が激減してますね。
ニュースで流れないと「話題にならないんだから、
まぁなんとかなってるんだろ」と、当事者やわずかな
現地を知る人以外は、思ってしまいますよね…。
地震の被災地なども然り。
うーん…ひとすじなわでいかないけど、ほっとけない!

Posted by: N-Saya | February 13, 2005 at 03:39 AM

  イラクから届く情報は、悲観的なものばかりだ。治安は刻々と悪化して、あたかもフセインが築いた楽園を米国軍が地獄に書きかえてしまったような印象をうける。
 ニュースから受ける印象は、そのような末期的なものなんだが、一方でおなじニュースから受取った数字は、たとえば先日の選挙の投票率のように、印象からは想像もできないような、あかるいものがある。印象と数字の、どちらかが虚像なんだが、虚実は詮索するまでもない。
  読者は冷静に、理性を働かせて情報に接するのみである。

Posted by: 罵愚 | February 13, 2005 at 06:04 AM

N-Sayaさん、罵愚さん、コメントありがとうございます。私も一年ほど前までは、報道が伝える「全土が戦闘地域」的な表現と、実際に現地で感じる明るさ、彼らの未来への希望とのギャップに翻弄されていました。詳しくは過去のレポートを読んでいただければと思います。
http://npopeaceon.org/popupwindows/yatch%20report/from040220/index.html
そして昨年8月までは何とか現地で活動できましたが、同年9月頃から状況が激変し、割と楽観的だったイラク人スタッフすら「あまりに危険なので今は来ないでくれ」というありさまで、なにせ自分で直接確認できないので、印象と数字の格差はまた広がる一方で正直もどかしくもあります。
ただ、長年のサダムの圧政、経済制裁、戦争、占領に疲れ果てた圧倒的多数のイラク人が、たとえどんな体制だろうが平和で安定したイラクを望んでいるのは間違いなく、そうした人たちの未来への期待が先程の選挙の投票率に反映したのは間違いないと思います。(国際的な選挙監視団が入れていない中どこまで不正なくはじき出された数字かは疑問が残りますが)一方、ファルージャをはじめ、市民の大多数が投票にすら行けなかった、または全くこの選挙を信じていないという人々がいるというのもまた事実であり、明るい面と暗い面が複雑に混在しているのが現状でしょう。おかれている立場によって発信する情報は悲観的にも楽観的にもなると思います。

Posted by: YATCH | February 13, 2005 at 03:23 PM

前に写真載せてたけどジャドリアとはカラダとドーラの間あたりの高級住宅街だね。あの地域でそんな事件が起きるとなると、バグダッド市内で出歩ける地域はないと考えてよいなあ。
そのキャンプの武装警備員にずっとくっついていてもらうという手はあるね。ファルージャ住民側が受け入れた、というかたちが認知されれば何とかなるかもよ。NGOとしてはやりにくいだろうけど。

Posted by: 安田 | February 14, 2005 at 02:46 PM

安田くん、どーも。まあ今回自分は入らないのだが、今後のことを考えると、このままの状況だとさすがにやりにくい。やっぱ安田くんたち拘束の時はまだ恵まれていたというか何といか・・・。
また、キャンプでは基本的に外国からの支援は断っているようで、スタッフがちゃんと市民からだって言ってこれまでの経緯を説明してくれたから、うちらの支援は受け取ってくれるようだけど、いくらキャンプが受け入れてくれても、それを認知させようとすればまた新たなリスクが発生するしね。もう少し様子見ないと。

Posted by: YATCH | February 15, 2005 at 12:39 PM

俺のころはまだ地元のみなさんが外国の「市民」を信用していた。だから「市民」と分かれば解放だった。しかし外国からの支援を受けない、となると「市民」というものに相当疑いを持っているということかな。外国の何者かと接触することで狙われる恐れもあるのだろうし。
現地で隠密行動がよいのか、思いっきり宣伝してしまって常に多くの人が存在を確認している状態がよいのか、だがいずれにしても厳しいねえ。

Posted by: 安田 | February 16, 2005 at 01:40 AM

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