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August 22, 2004

飛べそうです

何とか今日こそ飛べそうです。
突然中止になる可能性もあるのでまだ安心は出来ませんが・・・。
これからスレイマンさんのところでランチをご馳走になってから、
空港に向かうというところです。

~以下19、20日の日記から~

doura_water/IMGP3117
19日は昨年の戦争中滞在していたドーラ浄水場を訪れた。アメリカナイズドされたちびっ子たちと警備のイラクポリスに前回撮った写真を配り、いつものように敷地内へ。戦時下では防空壕代わりにもなっていた貯水槽の傍らではナツメヤシの実がたわわになっていて、とても平和な空気を感じた。またしてもマネージャーには会えなかったが、当時屋上テラスに「HUMAN SHIELDS ARE HERE, DON’T BOMB!!!」とペイントしたときに手伝ってくれた若い職員と約一年半ぶりに会うことができた。われわれが寝泊りしていたコントロールルームに用意されていた仮設のベッドは全て脇に片付けられていて、爆風でガラスが割れるのを防ぐために貼っていたテープも全てはがされてきれいになっていた。昨年秋に訪れたときには、職員が皆今年の夏の水の供給状態を心配していたが、聞いてみると今はすこぶるいいと言う。なんでも現在イラクで一番の水のプロジェクトがここドーラ浄水場で実施されているとのことで、浄水用の設備が新しくなっている箇所が目立つ。給料もどんどん上がっているというのもあるのだろうが、皆以前と比べたらとてもいい状態だと口を揃える。

確かにここ首都バグダッドに関する限り、一般市民の生活レベルは戦前と比べてずいぶん良くなっていると思う。給料は月200から700ドル、家庭を持つ公務員では月1000ドルももらう人も出てきているらしい。戦前例えば教師で月10ドルにも満たない人が多かったことを考えると雲泥の差である。しかし電気の復旧状態などまったくと言っていいほど改善されていないし、その他インフラ整備もあまり進歩は感じられない。なにかとりあえず給料だけはしっかり与えておいて、不満のガス抜きをする政策にも思える。バグダッド以外では電気に関しては逆にいい状態だとも聞くが、その他一般市民の生活環境について今回は直接調査することが出来てない。その理由のひとつにもなっているのが、言わずもがな治安の悪化である。バグダッドの外に一般犯罪などは減っているとしても政治治安の悪化は甚だしい。近所での爆破事件も多く、正直この度の滞在では陥落後に滞在した中で最も危険を感じている。誘拐人質事件の多発により外国人にとって危険度が増しているのはもちろんだが、ナジャフでの戦闘が激化するに従って各地で戦闘による犠牲者が増えているし、イラク人にとっても十分危険なのは間違いない。暫定政権の治安への取り組みを評価していた人々の声は、連日の爆発音にかき消されてしまったようで、今ではあの声は評価というよりそうあってほしいという期待だったんだとしか思えない。


20日、安田純平君からメールが届いた。ナシリアで米国人ジャーリストMicah Garen氏が武装グループに拘束され、「ナジャフから48時間以内に米軍が引かないと、人質を殺す」という内容のビデオがアルジャジーラに持ち込まれたらしい。Garen氏の義理の兄が日本にいて、拘束経験のある安田くんに相談してきたようだ。おそらくサドル派とつながりのあるグループではということなので、パレスチナ人で通訳のK氏に電話で相談する。K氏は以前サドル派事務所にも行ったと先日会ったときに聞いていたので、何か糸口があるのではないかと思ったのだ。電話するとK氏は早速サドルシティーにある事務所を訪れて、現在拘束されている彼が米軍とは全く関係のない人物だということを説明してくれた。その結果、何とか解放に向けて働きかけてくれるということだった。やはり犯行サドル派と何らかの関係があるのだろうか。(21日アルジャジーラWebを確認したところ、彼は解放されるだろうというNewsが出ていた。http://english.aljazeera.net/NR/exeres/683B9F33-0CFB-41EA-9B5F-F7BBDEE3F7A9.htm K氏の働きかけが功を奏したのかどうかはわからないが、無事解放を願う)

午後はハニさん宅でアートプロジェクトの最終打合せ。イラクアートシーンの大家、ヌーリ・アルラーウィ氏、ムハンマド・ムハラディーン氏の作品もコレクションに加えることが出来た。今後の展開が期待できる。また、ハニさんにはかわいらしいPEACE ON IRAQ PROJECT のシンボルマークまで描いてもらった。アラビア語で「日本の人々とイラクの人々」とも書いてあるので、今後イラクでの活動の際にはこのシンボルマークのステッカーなどを使えばより日本との友情関係を伝えられると思う。
__peaceon3.jpg
(とり急ぎサラマッドがPEACE ON Iraq Projectと加工)

夕方ジャラルさんから彼が監督&主演、そして音楽まで担当している作品のビデオテープを受け取る。2002年のラマダンに放映された29回のテレビドラマの15、16回放映分だけであるが、参考までにと彼の出演しているところなどを簡単に説明してもらった。「The Case 238」というタイトルで、テーマはなんと湾岸戦争でアメリカ軍によって南部バスラを中心に大量にばら撒かれたウラン兵器による放射能汚染被害。ウラン兵器によって破壊された戦車などの廃材からなんと上水道のパイプを作っていたとんでもない企業があり、ガンなどの放射能被害がある特定のエリアで急速に拡がっていて、エンジニアとドクター役のジャラル・カーミル夫妻がその悪徳企業の実態と被害状況を調査し闘っていくというもの。悪徳企業、そしてその原因をばら撒いたアメリカを批判するだけでなく、もちろん当時はあからさまな批判は出来なかったとはいえ、争いばかりしていたサダム政権に対する批判も暗に散りばめたという。

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Comments

ハニさんたちとのアートプロジェクトやジャラルさんのビデオなど盛りだくさんの収穫ですね。YATCHの無事の帰国を心から祈っています。

Posted by: 千代 | August 23, 2004 at 08:25 PM

千代さん、ただいまです。ヒロシマ・ナガサキ忌で描いてもらった作品もしっかり持って帰ってきましたので楽しみに。

Posted by: YATCH | August 27, 2004 at 02:16 AM

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